不変の法則・イノベーションを

RCA製 カセットCMバンク

いつも読むのが楽しいBlog「My Life in MIT Sloan」に「日本企業の苦しみを25年前から味わっていたアメリカ企業」というエントリがあり、興味深く読みました。アメリカの大企業としてRCA、モトローラ、コダックが取り上げられています。

写真はRCA製のカセットVTRによるCM送出機です。1990年に訪問したアメリカのTV局にあったものですが、担当技術者の方も、放送用VTRとしてSONYの「デジタルベータカムVTR」を絶賛していました(^^)

下の写真は、イノベーションのジレンマ(クリステンセン著)に取上げられていたDEC(Digital Equipment Corporation)のVAX6000シリーズ。

DEC VAX6000

DECはネットワーキングとミニコンピュータを武器に1985〜90年くらいに全盛期を迎え、「超優良企業DEC」と呼ばれていました。

いつの時代も「イノベーション」を怠ると、凋落して行くのは法則ですね(^^)米国の場合は人材の流動性が確保されているので、セーフティネットとして働くところがいいですね(^^)

企業内でイノベーションができないのであれば、M&Aや新しい組織/企業やベンチャー企業でやって行く道もありますが、国家レベルや産業レベルでしか対処できない「イノベーション」は、中小企業や国民は逃げようがない。(個人は海外に逃げるしか・・・)

日本は、失われた10年(20年)と言われながら閉塞感だけが増大しています。特に、政治・経済・法律・経営・金融関連は「イノベーションを恐れている(既得権を失う)」感さえあります。

Innovation and Boston

1990 Harvad Square

1990年に当時全盛だったDigital Equipment Corporation(DEC)を訪問しましたが、DECが凋落した原因については、書籍「イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき(Clayton Christensen著)」が詳しく述べています。

DECが凋落する破壊的イノベーションが起きて、マイクロプロセッサの時代になり、AppleやMicroSoftが台頭してインタネットの時代へ・・次の破壊的イノベーションとは・・

ボストンを拠点としたDECの栄光と足跡は、少しも色あせていないのです。

1990 MIT Media Lab

ボストンの街を魅力的と感じるのは、先端科学や研究施設だけではなく、歴史や芸術に支えられた向上心「知の集合」が感じられるからだと思います。

日本の場合、破壊的イノベーションが、経済秩序や組織的発展を乱し、既得権を侵害する悪者とすら見られるところがあります。
企業内で、産業内で、大学内で、地域内で、**協議会などなど・・・・・

組織内で遂行されている持続的イノベーションは、破壊的イノベーションを阻害していないでしょうか?

Google image swirl (boston) Google Labs

パソコン通信からインターネットへ

Delphi

Delphi office

事務室の壁は連絡表やパンフレット、ハガキ、雑誌や新聞の切り抜きで隙間がなくなります(^^)

この親しみやすい雑然とした風景が、データだけではない人とのコミュニケーションには欠かせないようです。

ネットを運営していたMr.Adamsは、どうしているのでしょうか?

November,1990

Delphi,General Videotex Corp.

3 Blackstone Street, Cambridge, MA

Google Maps ブラックストーン・ストリート

VAX

Delphi VAX computer

建物の半地下にパソコン通信のコンピュータシステムが置いてありました。すべてネットワークに強いDECのVAXコンピュータ(10台くらい)でした。天井が低く、狭い空間で卓上扇風機を回していました。

空調完備のホストコンピュータ室とは違い、大丈夫なんだろうかと心配してしまいました(^^)

車もコンピュータも扱いが大雑把!大胆!(笑い)

DECの栄光と足跡


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ボストンのホテルから車で約一時間、レンガ造りのDEC本社に到着。リムジンに乗ったのは生まれて初めてでした。当時の第五世代コンピュータ、エキスパートシステムには、DECのVAXコンピュータが必須の状況で、工場内のクロックタワーには日本人名刺が多数貼ってありました。世界中の通信衛星で構成したDECnetを常時監視していたのには驚きました。

リムジン

リムジンに乗った!

リムジンの中、暗くて...(笑い)

DECの全盛時代でしたが、「ネットワークを電気のコンセントのように普及させたい」との思想は、確実に未来を捉えていたのでしょう。

DIGITAL Computing Timeline

Google Maps の写真、ストリートビューでマサチューセッツ州メイナードのレンガ工場群を見ていると、もう一度行きたくなります。

Digital Equipment Corporation (DEC)

FH000026

DEC PDP-8

DECを一躍一流企業にした1965年に登場したベストセラー/ミニコンピュータ(PDP−8)です。

DECは、1957年にKen Olsen(ケン・オルセン)ら三人で、マサチューセッツ州メイナードに広がった工場(紡績工場)群の一隅に小さなモジュールメーカとして誕生しています。世界で最初のベンチャー!?

The Maynard Web

レンガ造りの工場群を本社としていたDECには、当時の最先端VAXシリーズや、エキスパートシステム・ナレッジエンジニアの研修のため、世界中から人が集まっていました。

FH010007

DEC本社の片隅

1990年の訪問時には、超優良企業として世界一の利益率、12万人の社員と58,000台のコンピュータネットワークを有するDECでした。

DEC本社では、社長室が正面玄関の脇(創業時の小部屋)にあり、訪問した時、通訳さん(社員全員)も社長を親しみをこめてケン(Ken Olsen)と呼んでいました(^^)

地面の高さと階数が異なる工場棟を渡り廊下でつないでいるため、何階にいるのかすぐ分かるように、一階は茶色、二階は赤・・・5階は緑、カラーコードが全ての棟に記されていました。ハード製作の会社らしい発想でした(^^)